もみ返しと好転反応の違い
ポジティブストレッチの西手です。
マッサージを受けたら、身体がますます痛くなった...
これっていわゆる揉み返しですか?
身体をほぐした後に感じる不快な症状、これを総じて「揉み返し」と言う場合があります。
よく聞く言葉の1つですが、ネガティブな意味合いばかりが先行して強調され、正しく理解している人が少ない実情があります。
今回は揉み返しという言葉について、まとめてみようと思います。
揉み返しとは?
まず最初に明言しておかなくてはならないこと...
それは、揉み返しという言葉には、未だ ”定義が存在していない” ということです。
つまり、コレが揉み返しです!と断言できる症状(状態)はないのです。
一般的には、
・揉んだ(マッサージを受けた)後
に生じる
・”不快な”症状
を総称して揉み返しと呼んでいます。
【原因】
何が原因になっているのでしょうか。
最も一般的な原因は筋繊維・筋膜の損傷説です。
筋肉を揉むことによって、筋繊維や毛細血管などの組織が傷つき、炎症に”近い”状態になってしまっていることを指しています。
これは強い圧よりも、筋肉を転がすことによって生じる場合が多いです。
リラクゼーションや整体、整骨院などでほぐされた時、筋肉のゴリゴリと転がされた経験はありませんか?
筋肉を転がしてしまうと「こすれる」&「下層の骨に押し当てられる」ことで組織が傷ついてしまいます。
多少強い圧でも、筋肉は垂直に捉え、まっすぐ押すことができれば、組織の損傷は起こりにくくなります。
大切なのは、圧の強弱よりも、圧の方向であることをぜひ、覚えておいてください。
対策とは?
揉み返しを起こさずに筋肉をほぐすためにはどうすればいいのか。
揉み返しを起こさないための対策としては、
・圧の方向を修正すること
・ゴリゴリを強調するような転がしはしないこと
・不要な揺らしやこすりはしないこと
などがあります。
筋繊維の走行を意識して、面に対してまっすぐ圧を入れることが大切です。
軽めの圧であっても筋肉を骨に押し当てるような(ゴリゴリ感を強調するような)圧のかけ方だと、翌日に痛みが出る場合があります。
繰り返しになりますが、大切なのは圧の強弱よりも、圧の方向性です。
好転反応とは?
揉み返しと同様の言葉で、好転反応というものもあります。
これは東洋医学の治療の過程で使われていた言葉で、漢方や鍼治療においては 瞑眩(めんけん)反応 とも呼ばれています。
疲労状態にあった細胞内からも老廃物が流出し、これが全身に流れることで、
・だるさや火照り
・風邪に似た症状(熱、鼻水、痰、目ヤニ等)
・眠気 ・排泄物の色が濃くなる、匂いが変わる
などの症状が一時的に起こることを言います。
ただ、こちらも”定義が存在していない”ので、「コレが好転反応です」と明言することは難しいのが実情です。
揉み返しと好転反応の違い
どちらも施術後に起こり、どちらも「定義が不明確」ですから、「〜までが好転反応で、〜は揉み返しです」とお伝えすることは難しいです。
・揉み返し=筋繊維・筋膜の損傷=「局所的」
・好転反応=老廃物の循環=「全身的」
となっています。
つまり、施術後にココが痛い。と指をさして言えるものは「揉み返し」であり、
なんとなくだるい...火照る...でもどこが?と聞かれるとよくわからない。というものが「好転反応」であると言われています。
悪い反応が起こってしまう時は、おそらく施術中に痛みや違和感を感じているはずです。
痛みは身体を守るサインでもありますから、我慢をしないことが大切です。
まとめ
一般的に認識されている揉み返しは、筋肉などの組織が外部からの圧によって傷ついてしまってる状態です。
ポイントは、圧の強弱ではなく、圧の方向性です。
みなさんも気をつけていきましょうね!
以上、ポジティブストレッチの西手でした。
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