パートナーストレッチのコツ!!!
2人で行うペアストレッチの効果的なやり方とは?
ストレッチの際のポイントはありますか?
ストレッチもトレーニングと同じく、1人で行うよりも2人で行った方が効果が高まります。
反動をつけない、呼吸を吐かせる、コミュニケーションをとる......などありふれた内容は置いておいて、今回は効果的なペアストレッチのコツについてまとめていこうと思います。
ファシリテートストレッチ
今回紹介するのは、ファシリテートストレッチと呼ばれるストレッチです。
リハビリテーションなどで使われるPNFストレッチの仲間の1つです。
方法は至ってシンプル、以下の3つの手順で行います。
※ここではハムストリングス(太ももの裏の筋肉)を例にして紹介します。
〈①自分の力で(補助なしで)関節可動域いっぱいまで動かす〉
まず、伸ばしていきたい筋肉の 拮抗筋 である大腿四頭筋&腸腰筋の筋力を使って脚を大きく上げていきます。
拮抗筋(きっこうきん)というのは、反対側の筋肉のことです。
膝が曲がらないように注意しながら、上がるところまでしっかりと上げきることが大切です。
〈②パートナーが抵抗を加えて「6秒間」キープ〉
次にパートナーが登場します。
パートナーは足首付近を持って、脚を胴体の方向へ倒そうと力を入れます。
ストレッチされる側はその力に抵抗し、キープした状態で「6秒程」保持をします。
抵抗をかけながらキープするのです。
〈③新しい可動域まで目的の筋肉をストレッチ〉
6秒キープしたのち、パートナーの力を一旦緩めます。
続いて①と同様にももの前側(大腿四頭筋&腸腰筋)の筋肉を使って脚を高く上げていきます。
おそらく①の時よりは大きく上がるようになっているはずなので、新しい可動域までしっかりと上げ、十分にストレッチをかけていきます。
この時、パートナーが少し補助してあげるのもありですね。
この単純な動き(①〜③)を3セット程度繰り返していきます。
ファシリテートストレッチのポイント
この①〜③を効果的に取り入れることで、関節の可動域は大きく広がり柔軟性は生まれてきます。
ポイントは、
・相反性支配
・等尺性収縮後の弛緩
です。
〈相反性支配の活用〉
筋肉には、一方の筋肉に力を入れると、もう一方の筋肉は緩むという性質があります。
これを相反抑制や相反性支配などといいます。
この性質ゆえ大腿四頭筋&腸腰筋に力を入れると、ハムストリングスはリラックスして緩みやすくなります。
①と③で外からの負荷をあえて加えないのは、目的の筋肉をよりリラックスさせ、ストレッチしやすい環境を作るためです。
〈等尺性収縮後の弛緩〉
等尺性収縮というのは、筋肉の長さが変わらない収縮のことです。
この収縮が強まると、筋肉の末端部分である腱に大きな張力がかかり、筋肉を緩ませる反射が起こります。
したがって②では、足の位置が動かないようにキープすることが重要です。
パートナーの押す力とストレッチされる側の足の力が釣り合うようにすることです。
6秒ほどのキープの後はおそらく脱力して力が入らなくなっているはずですから、そのタイミングでより大きくストレッチしていくことが大切です。
ただ押す、伸ばすだけではなくて、身体の原理を理解して筋肉をコントロールすることです。
まとめ
2人で行うパートナーストレッチのポイントは、
①拮抗筋を使ってストレッチポジションを作ること。
②抵抗をかけ、キープすること。
③脱力のタイミングを狙って、さらに大きくストレッチをかけること。
の3点です。
外から見ると同じような動きでも、原理を抑えてポイントを理解して行うと、劇的に変化が起こる可能性もあります。
ぜひ試してみてください
以上、ポジティブストレッチの西手でした。
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